現役の不動産会社に勤めている者が家賃のリアルについて解説出来たらと思います。
家賃の相場って誰が決めてるの?
家賃の相場はアパートやマンションを所有しているオーナーが基本的に決めています。
ただ、アパート経営初心者だと中々決められないので管理会社、つまり不動産会社に相談している方が一般的ではあります。
ここのオーナーと不動産会社の見解に齟齬が生じるので家賃の設定に悩む方もいます。

高すぎると借り手が付かない…、安すぎるとアパートに賭けた経費が回収出来ない…。っうう。
物件のオーナーさんはこういう悩みに陥ってます。
ただ、中にはこういった方もいます。

うちの物件は立地、部屋の広さ、内装・外装全て完璧じゃい!
近隣は8万くらいもしれないが、うちの物件より劣っているものばかり!
だから10万の家賃を取らないと納得いかん!
頑固オヤジですね…。(割とこういう人います)

オーナーさんの言う事はよく分かりますが、それだと借りてくれる人が少なくなってしまって、収入が取れずに赤字が続くことになりますよ…。
珍しく、怪しい不動産屋が真っ当な事言ってますね。
とりあえず会話の続きを見てみますか。

それをどうにかするのがあんたらの仕事だろうが!
もういい!
あんたらに任せず、わしの話を汲み取ってくれる会社にお願いするわい!
会話にならないオーナーですね、道で歩いててもこういう人が怒鳴り散らかしてるの見ます(笑)

そう言われましても…。管理契約も結んでますし、出来る限りは尽くしますので…。
(禿げるほど怒らなくても…。)
今回に関しては怪しい不動産屋に同情してしまいます。
良識な不動産会社でも悪徳な不動産会社でもオーナーさんをなだめるのに苦労していると思います。
不動産会社からアドバイスをないがしろにしすぎると良識な不動産会社からも見放される事はあるので頑固になりすぎるのも良くないです(笑)
とは言え実際、誰もがアパートオーナーになれるわけではないので少し高い家賃設定をしても住む人はそれなりにいるのがリアルな現状です。
不動産屋に勤めている私からしても損している人も案外いるなと感じます。
実際、不動産屋は物件のオーナーにどんな交渉をしている?
物件のオーナーに対して周辺家賃相場の事例を提出
オーナーに自身の物件と類似している物件を3パターン程、提出します。
相場観を知ってもらうためです。
- Aの物件:駅から5分、1LDK 40㎡、家賃10万 築15年 ポイントは駅近
- Bの物件:駅から10分、1LDK 45㎡、家賃13万 築15年 ポイントは部屋の広さと収納が充実
- Cの物件:駅から7分(?!)、1LDK38㎡、家賃10万 築15年 ポイントは設備が充実
このようにオーナーが所有している物件が間取り1LDKで駅から10分以内の築15年以内の物件だとすれば、同じような物件がいくらで貸し出されているかを不動産屋から教えてもらい、相場を知ることが出来ます。
年間の収益の算出
1ヶ月の家賃が10万円で8部屋あるアパートをオーナーが所有しているなら
80万(1ヶ月の収入)×12ヶ月=960万円
不動産屋目線からしたら妥当なアパートと言えますが、オーナーからしたら物足りなさを感じる方もいます。
そしたら家賃を11万に変更をして
88万×12ヶ月=1,056万
これならオーナーは満足しますが、家賃を1万円上げるだけでもその分入居したい人は減ります。
満室にするまで時間や広告料がかかる事など説明します。
入居者の傾向
例えば、大学が近くにあれば大学生が入居することが多いので、家賃を周辺より安くすれば、4年間(大学卒業するまで)は住む傾向が分かります。※間取りは1Kが適切。
駅から遠くなると小学校や幼稚園や保育園などが近くにあるので、ファミリー層が住みたくなる傾向があります。
分譲戸建てや分譲マンションを買う方が多いですが、間取りが1LDK以上の賃貸も需要はあります。
住宅街で部屋の設備や収納が充実していて、お互いの通勤利便性があればカップルに適している物件です。
このように入居者の属性を見極め、周辺環境などにマッチしているかどうかの根拠をオーナーに提案しています。
家賃の相場の算出の仕方
・貸し出したいエリアで自身の物件に類似している物件を比較して家賃を決める方法。
・投資した費用に対して適正な利益を確保できるかという観点で算出する方法。家賃=(基礎価格×期待利回り+必要諸経費)÷12か月
※基礎価格は現在の建物を建て替えした費用から現在の築年数分の価値の低下を差し引いた価格か、周辺に類似した不動産の類似した不動産の実際の取引価格や売却価格を参考に算出します。
部屋を借りる人も周辺の物件と比較する
何度も言いますが、物件はオーナーと不動産会社で選定しています。
なので、価格設定が強気なのか判断するのは借りる側の皆さんです。
もし、気に入った物件の価格が高ければ、類似物件を引き合いに不動産会社に聞いてみましょう。
「近隣のお部屋はここの家賃より安く募集されていたんですが、ここの家賃が少し高いのはポイントがあるんでしょうか。」
強気の家賃設定ということが分かれば、別の物件に申込すればいいだけです。
家賃が高いと初期費用が安い傾向があります。入居のハードルを下げようという事です。
まとめ
アパートオーナーがお金にがめつく、頑固だと空室が多い物件になることがあります。
不動産会社としても、アパートオーナーとしても空室が続けばいい事ないですよね。
これからお部屋を借りる方もお部屋を貸す方もこのブログで書いたリアルを元に物件選定を参考にしていただけると幸いです。
それから、管理会社も仲介する不動産会社も悪徳な会社がいる事を忘れずに。
悪徳な会社だと、これから入居しようとする人には家賃が高い部屋に誘導したり、物件オーナーには家賃設定を高く見積もりオーナーに夢を見させ、管理契約を取ってくる会社もあります。
見た目や言動だけで決めつけきれない所がありますので、自身で知識という武装を身に着けて、対等な会話が出来れば怖いものはありません。


補足を書く場所 文句や愚痴も書いちゃいましょう